アップドッグのポーズとは
アップドッグとはヨガのポーズの一種で、上を向いた犬に似ていることが名前の由来。ヨガでは、ウールドヴァ・ムカ・シュヴァナーサナとも呼ばれ、おもに体の背面を鍛えるのに効果的なポーズと言われています。
アップドッグで得られる6つの効果
アップドッグのポーズでは、背中痩せ効果など女性にうれしい数々の効果が期待出来ます。
ダイエット効果から健康効果、リラックス効果まで、アップドッグで得られる幅広い6つの効果について紹介します。
アップドッグはうつぶせ寝になり上体を起こすポーズです。アップドッグで使う筋肉はおもに体の背面側となり、そのなかでも大きい筋肉である背中にとくに効果があがります。
背中をしっかり伸ばしながら負荷をかけるため、しなやかで女性的な背中を作ることが可能です。
脂肪燃焼で背中のぜい肉を落とすとともに背筋を伸ばす効果もあるので、猫背を改善し背中を美しく見せる効果も期待出来ます。
背中の筋肉と一緒に鍛えられるのが、お尻の筋肉である臀筋です。
臀筋を鍛えると垂れさがったお尻を引き上げるヒップアップ効果のほか、お尻とつながっている太もも周りのシェイプが同時に出来ます。
また、骨盤まわりをほぐす効果によりお尻自体を小さく引き締めることも可能な万能ポーズです。
アップドッグのポーズは、肩を広げて腹部を伸ばしながら行います。
普段あまり意識することのない腹部のストレッチ効果が期待でき、血行促進や便秘改善とさまざまなメリットが得られます。
アップドッグでおもに使うのは背筋や臀筋となりますが、意識をおけば腹筋を鍛えることも可能です。
しっかり伸ばせばペタンコのお腹を目指せます。
肩甲骨を外側へひらくアップドッグでは肺や気管支を一時的に広げることができ、呼吸器系の不調の緩和がはかれます。
効果をあげるためにもポーズをとる際は、呼吸をとめずに深呼吸をすることを意識してください。
普段から猫背気味の人は、呼吸器系に負担がかかっていることも多いためぜひ一度お試しください。
アップドッグでは、手足をのぞいた体の中心となる部分の筋肉(体幹)を効率的に鍛えることが出来ます。
体幹を鍛えれば、代謝アップや血行促進効果が得られ、太りにくく脂肪を燃焼しやすい体を作ることが可能です。
アップドッグを継続して行えば、部分痩せのほかに全身を引きしめるダイエット効果がのぞめます。
呼吸を深くしながら行うヨガには、集中力アップやリラックスできる効果が期待出来ます。
アップドッグのポーズも同様に高いリラックス効果が得られる、ゆったりとした動作のエクササイズです。
なんとなく体が疲れている時や、仕事や家事の合間に行えば、気分もスッキリとリフレッシュ出来ます。
女性にうれしい数々の効果をもつアップドッグは、初心者でもできるヨガのポーズです。簡単にできるポイントやポーズのやり方を、詳しく動画で解説するので、ヨガ未経験の人も気軽にチャレンジしてみましょう!
自宅でできる背中痩せ!ヨガのアップドッグ
アップドッグには手足をからめる複雑な動きはなく、高い柔軟性を必要とするポーズでもありません。
ストレッチ性の高い気持ちの良いヨガですので、はじめてのヨガにもおすすめです。
高いダイエット効果が得られるアップドッグのやり方を詳しく解説します。
1分ダイエット!背中痩せのアップドッグ
アップドッグは上体を起こすまでの体の動かし方が難しいポーズです。
しかしコツさえ覚えれば誰でも簡単にできるので、以下のポイントを抑えてアップドッグをマスターしてください。
- 肩の力は入れず後ろへ引きさげる
- 体を起こす際は脇をしめて体を水平に保つ
- 首すじを長くし目線は上を向く
- お尻はあげすぎずに床へ下げるイメージをもつ
- 太ももは上へとひきあげる
肩に余計な力が入ると、正しい筋肉の使い方が出来ずに効果が半減します。
両肩は後ろに引き下げて力を抜いてください。
また、背中を思いきりそると腰を痛めるおそれがあるため、お尻をあげず太ももを引きあげるイメージで行います。
重心の置き方や力を抜く部位、入れる部位に気をつければ、アップドッグでバランスをとることは難しくありません。
腰や背中に負担をかけないやり方で、充分注意して行いましょう。
初心者でもできる!アップドッグの軽減法や背中痩せ効果をあげるコツ
アップドッグは比較的初心者向けの簡単なヨガポーズですが、筋力の少ないはじめのうちはポーズがうまくとれないこともあります。
正しいフォームがとれない、体が持ちあがらない、といった時に役立つ軽減法や、背中痩せ効果を引きあげるポイントを紹介します。
難しい時はこうしよう!軽減法を紹介
アップドッグのポーズで一番やってはいけないのは、脚幅をひらきすぎること。骨盤幅や腰幅にひらくのが最適ですが、難しい場合は肩幅までにおさえてください。
肩幅より大きく脚をひらいてしまうと、腰に負担がかかるうえにダイエットのツボでもあるリンパ節がうまく伸ばせず効果は半減します。
腰痛防止に効果があるアップドッグですが、すでに腰に痛みがある際には無理をせずお休みしてください。筋力アップにともない腰痛は起こりにくくなります。
アップドッグのポーズでは、つま先が伸ばした脚からまっすぐなるのがベストです。
極端なハの字になってしまう場合、バランスがとりにくくなるほか効果も下がってしまいます。
床と足首の間に丸めた手ぬぐいやスポーツタオルを入れると、つま先が安定し力をこめやすくなります。
アップドッグのポーズで上体が起こせない原因は、柔軟性が足りないか筋力が少ないかのどちらか(もしくは両方)です。
続けるうちに少しずつ出来てきますが、なかなか出来ない場合や早く柔軟性や筋力を高めたい場合は、基礎的な筋力アップとストレッチを行うのがおすすめです。
うつぶせに寝転んで手足をまっすぐ伸ばし、右手と左脚を伸ばしたまま上へあげます。
反対側も同様に各3回ずつおこない、これを1週間続けてみてください。
背中痩せ効果をあげるコツ
アップドッグで背中痩せ効果を高めるためのコツをお伝えします。
短期間で効果を上げたい人はぜひお試しください。
アップドッグでダイエット効果を高めるには呼吸を意識することが大切で、腹式呼吸をとりいれながらポーズをとれば、筋トレ運動から有酸素運動に変わります。
有酸素運動は無酸素運動にくらべて、全身の脂肪燃焼効果が高いです。
また呼吸をすることで、筋肉や関節をしなやかに動かせるストレッチ力もあがり、正しいフォームでポーズをとれるのです。
集中力アップやリラックス効果も得られるため、ヨガのポーズをする上で呼吸は欠かせません。
アップドッグのポーズは長時間やり続けるポーズではないため、ヨガ初心者が5分10分と同じポーズをとっても体を痛めるだけです。
スピーディーな背中痩せ効果を出すには、短時間のエクササイズを毎日行うことが大切です。
アップドッグのポーズはワンセット1~2分でも十分な効果が期待出来ます。
1日1~3セットを毎日行えば、1ヶ月後には見た目や体質に大きな変化が感じられます。
アップドッグでは、使いたい筋肉を意識することが大切。ポーズに慣れないうちは、鍛えたい筋肉をうまく使えず余計な部位に力が入ることもよくあります。
背中の筋肉を使うイメージや背中に集中してみるだけで、効率的な部分痩せが可能です。
背中はもちろん、二の腕やおなかも意識できるとダイエット効果をあげられます。
1~2分で終わる簡単なポーズだからこそ、効果をあげるためにはしっかり意識を持つことが大切です!ポイントをおさえて効果的なエクササイズを行いましょう。
背中痩せにはヨガのアップドッグ!ポイントを抑えてスピーディーに痩せよう
運動不足や不摂生により脂肪がついた背中は、アップドッグのポーズで改善出来ます。
ジョギングやファスティングといったハードなダイエットメニューを行う前に、1日1分から手軽にはじめられる簡単ヨガをぜひ試してみてください。
短期間で効果の出るアップドッグのポーズなら、今までダイエットに挫折してきた人も継続しやすく無理なく背中痩せが目指せます。
続けるうちに徐々に筋力や柔軟性が身につくのがアップドッグのポーズです。
毎日少しずつ上達するのをモチベージョンにして、スピーディーに背中痩せを目指しましょう!
【監修】
ヨガインストラクター:髙橋美穂