鷲のポーズの4つの効果
鷲のポーズは、得られる効果が幅広いためヨガ初心者から上級者まで人気の高いポーズです。
肩こり・腰痛・便秘症・冷え性といった健康効果が高いうえ、下半身痩せや二の腕痩せといったダイエット効果まで期待出来ます。 鷲のポーズで得られる効果を、大きく4つに分けて解説します。
二の腕がタプタプになる原因は、上腕三頭筋の衰えです。 上腕三頭筋は二の腕の裏側(力こぶが出来ない側)の筋肉で、日常生活ではなかなか使う機会がありません。
鷲のポーズでは、まっすぐに伸ばした両腕をクロスして体側に曲げることで、上腕三頭筋に効率よくアプローチが出来ます。 鷲のポーズはダンベルあげや重量あげといった、わかりやすいトレーニングではないものの、継続して行えば脂肪が減ってスッキリした二の腕を手に入れられます。
鷲のポーズは筋肉を鍛える効果のほかにも、大変ストレッチ効果が高いポーズです。 肩甲骨や肩を大きくひらく動作や骨盤を意識したポーズで、こりの強い部分の筋肉をほぐすことができます。
また、血行促進効果が高く全身の血行がよくなるため、肩こりや腰痛が起こるのを未然に防ぐことが可能です。 継続して行えば周りの筋肉がしっかり肩や腰をサポートし、日常生活で肩こりや腰痛が起こる原因を根本からなくせます。
鷲のポーズは下半身や背中といった大きな筋肉に効く一方で、全身のインナーマッスルを効率的に鍛えることも可能です。
血液やリンパ液のめぐりがよくなることから冷え性改善に高い効果がのぞめ、冷えから来ている便秘症や疲労感にも効果があります。 また、基礎代謝が上がると同じ動作をおこなっていても消費エネルギーが増えるため、太りやすく痩せやすい体質へと変化します。
長く継続すれば、髪や肌のつや感がアップするのを感じられる人もおり、健康にも美容にも効果の高いポーズです。
鷲のポーズでは、ふたつの理由から高い下半身痩せ効果が期待出来ます。 ひとつめは、骨盤周りのゆがみが改善できるからです。
下半身痩せには骨盤矯正が有効で、痩身エステの下半身痩せコースでも多く取り入れられています。 鷲のポーズには骨盤周りをほぐして引き締める効果があるため、小尻効果や太もも痩せ効果が得られます。
ふたつめは、内ももの筋肉を効率よく鍛えられるからです。 体の中でも大きなパーツである太ももの筋肉を鍛えれば、代謝があがり痩せやすくなります。
とくに内ももの筋肉にアプローチできる鷲のポーズは、すき間のあるホッソリ太ももを作るには最適です。
鷲のポーズは全身をくまなく使ったポーズのため、さまざまな部位に効果が得られるのが魅力的ですね。次の章では、初心者でもおこないやすい基本の鷲のポーズを紹介します。
詳しいやり方やポイントを解説するので、ヨガに自信がない人もぜひ試してみてください。
二の腕痩せに効果あり!鷲のポーズを動画で解説
鷲のポーズは、手足をからめながら腰を落とす様子が鷲に似ていることが由来となっているヨガポーズです。 片足立ちをするバランスが必要なポーズですが、コツをつかめば初心者でも簡単に行えます。
ストレッチ効果やダイエット効果の高い鷲のポーズのやり方を、ぜひマスターしてください。
二の腕シェイプ!ぷるぷる二の腕に!鷲のポーズ
鷲のポーズは柔軟性がなくても行えますが、片足でバランスをとる必要がある少し複雑なポーズです。
以下のポイントに注意すれば、バランスを崩さずにポーズを深めることが出来ます。
- 床についている足でしっかり踏みしめる
- 足の指先でバランスをとる意識をおく
- 左右の太ももをギュッと寄せる
- 左右の骨盤の高さをそろえる
- おへそを正面に向ける
- 肩甲骨を広げて背中を丸めない
上記のポイントをひとつひとつしっかり意識すれば、ぐらぐらせずにバランスがとりやすくなります。
軸足の指先でしっかり床を押し付けながら、うまくバランスをとってください。 正しい姿勢をとらないままにひざを曲げると、転倒する原因となります。
鷲のポーズでは、骨盤の位置や左右のバランスを整えてからひざを曲げることがポイントです。
ポーズが安定しない理由は、重心がずれている・慣れていないのふたつです。はじめのうちはポーズに慣れるため、動画をよく見てひとつひとつのポイントをしっかり意識しましょう!
鷲のポーズの効果をあげるコツ
鷲のポーズは、複数の動作が組み合わさって出来ている少し複雑なポーズですが、以下のコツを意識することで効果を引き上げることができます。 ほんの少し意識してポーズを行うだけで、よりスピーディーに効果をあげられます。
ポーズが簡単に出来た!という人の中には、間違った方法で覚えてしまっている人も多いです。 回数や頻度も重要ですが、一番大切なのは正確なフォームで行うこと。
とくに鷲のポーズに見られる、体全身を使い「下半身や上半身がそれぞれが異なる動作をするもの」は、ひとつひとつの行程を丁寧に行う必要があります。 手の組み方や足の組み方は間違っていないか、動画を確認しながらおこなってください。
鷲のポーズの効果をひきあげるには骨盤が重要なポイントで、左右の骨盤の高さをそろえるとともに、骨盤を軸としているイメージをしっかり持つことが大切です。
左右の骨盤の高さがそろっていないと、うまくバランスがとれないほか、骨盤のゆがみの改善効果も少なくなってしまいます。
また、骨盤周りの筋肉や内ももの筋肉を意識するのとしないのでは、効果の出方も異なります。 鍛えたい筋肉をイメージしながら、ポーズをおこなってください。
鷲のポーズを運動不足の人やヨガ初心者の人が行うと、筋肉痛になることがあります。 はじめのうちは、太ももやふくらはぎ、二の腕と全身が辛いことも多いです。
ダイエット目的で行う人の多くは、毎日継続することを目標にしますが、無理な時はお休みするのも大切なこと。
筋肉痛や生理痛で体調が悪い時に、無理にポーズをおこなっても効果が出にくいうえに挫折するきっかけにもなります。 週に2回3回と、自分に無理のないペースを心がけてください。
うまくポーズが取れない時のヒント
体が硬い、バランスがとれない、さまざまな原因によりポーズがうまく取れないことがあります。 うまくポーズが取れない場合を解決するポーズのコツを解説します。
手を組むのが難しいと思えば、手の甲を軽く合わせるだけでもOKです。 肩こり改善が目的の場合は、両手をクロスして肩を包み込むだけでも効果が出ます。
肩をあげずに胸や背中をしっかりひらくイメージに集中してください。 余裕があれば、手のひらまでしっかりからめると効果がさらにアップします。
足がつま先まで組めない時は、無理をしなくて大丈夫です。 床につける側の脚に太ももを深くかけるところでストップします。
左右の骨盤の高さをそろえる、腰を反らせない、と自分のできる範囲で正しいフォームに近づけてください。 鷲のポーズからは遠い形に見えても、ポーズを毎日行ううちに少しずつ出来てくるので、まずは軽減法で慣れていくことが大切です。
膝や股関節が痛い時に、無理に鷲のポーズをとることは控えてください。 痛みが強い場合は、しばらく休むか椅子に座った状態で上半身だけポーズをとるのがおすすめです。
少し高さのあるブロックや空き箱をおいて、太ももをかける側のつま先をのせると負荷が軽減されます。 脚に少々の筋肉痛がありポーズが難しい場合は、つま先までからめずに太ももをかけるところでストップする方法をとってください。
鷲のポーズは、手足をからめて片足を軸に1本足で立つ複雑なポーズのため、ヨガ初心者の人はバランスがとりにくいものです。 はじめのうちは、お手本動画とまったく同じく行えなくてもかまいません。
下半身を鍛えたい人は上半身を簡易版にする、上半身のストレッチ効果を出したい人は下半身を軽減法で行う、といった工夫をすればポーズは簡単に行えます。
肩を包み込むだけ、つま先を床やブロックにつける、太ももをかけるところでストップする、これらのやり方を組み合わせて無理なくできるオリジナルの鷲のポーズを作ってみましょう!
二の腕痩せには鷲のポーズ!正しいやり方で効果をあげよう
鷲のポーズには、二の腕痩せ・下半身痩せ・コリの解消、と多くの効果が期待出来ます。 うまくやるには少しコツが必要なポーズですが、正しいやり方で行えば短期間での体質改善がのぞめます。
はじめから完璧にやろうとするとむずかしくて挫折してしまいますので、紹介した軽減法や簡易版をうまく使って、無理なくポーズをおこなってください。
綺麗にできると格好良い「鷲のポーズ」。ヨガをやるからにはできるとうれしい人気のポーズですが、工夫して行えば誰でも簡単に行えます。スピーディーにダイエットがしたい人は、ぜひ試してみてくださいね。
【監修】
ヨガインストラクター:藤井やよい
鍼灸師・マッサージ師:山下祐一郎